P--1213 P--1214 P--1215 #1領解文 領解文 もろ〜の雑行雑修自力のこゝろをふりすてゝ 一心に阿弥陀如来我等か今度の一大事の後生御たすけさふ らへとたのみまうしてさふらふ たのむ一念のとき 往生一定御たすけ治定とそんし このうへの称名は  御恩報謝とそんしよろこひまうし候 この御ことはり聴聞まうしわけさふらふ事 御開山聖人御出世の御恩 次第相承の善知識のあさからさる御勧化の御恩と ありかたくそんし候 このう へは さためおかせらるゝ御おきて 一期をかきりまもりまうすへく候               [本願寺釈法如(花押)]  [右領解出言之文は  信証院蓮如師之定おかせらるゝ所也 真宗念仏行者 已に一念帰命 信心発得せる領解の相状也 是  故に古今一宗之道俗 時々  仏祖前にしてこの安心を出言し 自の領解の謬なきことを敬白するなり 然るに 間其後生  の一大事を軽忽し 自らたしかに弥陀をたのみたる一念の領解もなく 亦この領解文をも記得せさる類あり あるひは記得 P--1216  し出言しなから 心口各異にして慙愧せさるのものあり 甚悲歎すへきところなり こひねかわくは一宗の道俗 この出言  のことく 一念帰命の本源をあやまらす如実相応して 速に一大事の往生を遂へきものなり この故に今ひめおきし    蓮師之真蹟を模写し印刻して 家ことに伝へ 戸ことに授て 永く浄土真宗一味の正意を得せしめんと思ふもの也]         [天明七[丁未]年四月     釈文如識之(花押)]